自分で会社を作らなくても今では個人事業主という働き方もあります。それでもなお、自分で会社を立ち上げたいという人は少なくなく、夢を追う未来の起業家がいます。
未来の起業家達はそれぞれの夢、やりたいことや目標などを持っています。
色々な選択を自分でできる、理想とする働き場所をつくることができる会社設立。2019年度新規開業実態調査では起業者の平均年齢は43.5歳というデータがあります。会社員経験を経て、会社設立を目指す人が中心ということがわかります。
自分も今からでも遅くないかも! と夢が膨らむ人もいるのではないでしょうか?
けれど、会社を立ち上げる前には準備しておくことはもちろん、会社法についても知っておくべきことがたくさんあります。
目指せ起業家!自分で会社設立をするにはどれぐらいの費用が必要?
自分で会社を始める! と決意した時にまず気になるのが必要な費用です。法律上、資本金は1円でも可能です。1円から株式会社を設立することができます。
けれどあまりに少なすぎる資本金でスタートさてしまうと、経営していく上で不利になってしまうこともあります。
資本金だけで判断されるわけではないですが、少なすぎてしまえば会社の運転資金が無い=体力が少ない、とみられて取引先からの信用を得にくいというケースも出てきます。
資本金が少ないけれど今後の経営は大丈夫なのか? と思われてしまう事も。
それに金融機関からの融資を受けたい時、審査に通りにくくなってしまうことも考えられます。少ない資本金で自分の会社を作ることはとても魅力的にみえますが、注意も必要ということを覚えておきましょう。
資本金の目安にされているのが1,000万円です。1,000万円以下の株式会社は消費税免除の対象となり節税対策にもなります。300~500万円の資本金で会社を設立させる人もいます。
必要な資金を貯めたという人もいますが、なかなか目標の貯金額に達してない…という人もいます。
資金を用意する方法は金融機関からの融資・国や地方自治体からの補助や助成金もあるので、上手に利用できると会社設立までもスムーズになり理想的です。
夢の企業までの大まかな流れを把握しておこう
会社設立費用を抑える事ができて決算公告の義務が無い、小規模の事業向きな合同会社、そして株主から資本を集めて事業が拡大すれば上場も目指せる株式会社、どちらにするかを最初に決めていきます。
次に会社名です。使用できる文字は決まっていて、法務省の公式サイトに詳しく記載されています。
会社を設立する地域に似たような名前の会社名が存在しないかどうかをインターネットで検索しておきましょう。あまりにも似ている会社名が同じ地域に存在してしまうと、営業妨害とされてしまうこともあります。
そして会社の住所となる本店所在地を決めます。会社設立する前の時点では法人契約でオフィスを借りる事はできないので、個人契約となります。
内容は各自治体によって違うので、補助や助成金の利用を検討している場合は本店所在地を決める前に調べておきましょう。
そして事業目的・資本金・事業年度なども決めていきます。会社のプロフィールのようなものです。
細かい書類作成なども含めてスムーズにいけば、早くて2~3週間で会社設立の手続きができます。法務局で登記申請をして会社設立書類を受理された日が会社の設立日になります。
それでも慣れない事も多く、用意する書類も多いので設立までの準備期間は余裕を持っておくと良いでしょう。
自分で会社設立をするメリット・デメリット
起業をしたいと考えた時に知っておきたいのがメリットとデメリットです。
メリットは自分の夢が叶う、会社員と比べて成果をだせば自分の報酬が大きい、自分の思い描いた経営ができるなどがあります。
デメリットには様々な責任を負うのは自分、成果がでなければ報酬は保証されない、退職金が無いなどがあります。
メリットもデメリットも把握しておくことは「本当に会社設立をするべきか?」を考える、良いきかっけになるはずです。
会社を設立して事業がスタートすれば、法人税の申告や社会保険の手続きが必要になります。例え赤字だとしても法人住民税などの支払い義務があります。個人事業主であればこの法人税を支払う必要はありません。
経営がうまくいかなかったら…と考えると不安や心配なこともでてくるものです。それでも株式会社となれば、社会的信用はぐんと高くなります。
経営していく中で金融機関からの融資・人材確保・事業拡大などもしやすいという大きなメリットもあります。
メリットとデメリットを比べて、それでもやっぱり会社を立ち上げたい! という気持ちが揺るがらなければきっと設立後の苦楽も乗り越えていけるはずです。
夢が広がる会社設立! どんな仕事をしたいのかどんな人生にしたいのか?
起業を目指す事に、周りから反対されることもあるかもしれません。
家族がいれば会社が軌道に乗るのまでの間は大変なことも多く、負担をかけてしまう場面もあります。
メリットもデメリットもある会社設立ですが、一番大切なのは自分自身の気持ちかもしれません。
会社を設立後ずっと良い調子だった、という企業はきっと少ないはずです。今活躍されている企業の社長さんは、大変な時にも自分の中の灯を消さず、どんな時でもパワフルな人が多いですよね。
起業家を志した最初の気持ち忘れないことが大切なのかもしれません。初めてのことはわからないことも多いですが必要な手続きなどを事前に知っておけば、落ち着いた気持ちで準備に集中することできます。
起業後、軌道にのり事業拡大をしたいというタイミングで信頼できる税理士を見つけてお金関連のことを任せることもできます。自分で会社を作ることは責任も伴いますが、専門家やその道のプロなどを味方につけることができればスムーズに事業展開をしていくことができます。